太陽光発電でのバッテリー並列接続

今までバッテリーはそのまま並列で接続すれば問題無いと思っていましたが、どうもそれはあまり良くないということを最近知りました。

鉛バッテリーを普通に並列接続するとお互いのバッテリーを充電し合うという共食い状態が起こるらしい。

そして、このバッテリー間に流れる電流は循環電流と呼ばれています。

この循環電流が流れ続けることで、バッテリーを使用していなくてもどんどん電力を消費してしまいます。

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以前までは、そんな循環電流なんてわずかなものだろうと思って、そのままバッテリー同士を並列接続していました。

でも先日、ダイオードを使って循環電流を阻止してみましたので、その方法をご紹介したいと思います。

バッテリー間のケーブル

バッテリーを並列化するにあたり、バッテリー同士を接続するケーブルを選定します。

ソーラーパネルで発電した電流を出来るだけロスが無いようにバッテリーに充電するには電気抵抗を少なくし、太く短く配線するのが良いと思います。

そして、配線ミスを無くす為に極性が分かるように色分けしたい。そこで、自動車用のブースターケーブルを購入しました。

【BAL ( 大橋産業 ) ブースターケーブル 100A 5M】

許容電流:100A
断面積:13.06sqmm
芯線構成:φ0.31×173
全長:5m
芯線材質:CCA
被膜材質:CPVC
質量:1145g

購入時の価格は1,582円。

 BAL ( 大橋産業 ) ブースターケーブル 100A 5M

赤コードと黒コードの合わせた長さは10メートルあるので、1m辺りは158円になります。

断面積は太く、14sqの電線ケーブルとほぼ同等の太さがありそうです。

 BALブースターケーブル 100A 5M

循環電流

普通にバッテリー同士を並列接続した場合、一般的にはバッテリーの容量が増えるので電気製品を長時間に渡って使用することが可能となります。

しかし、そのような状態で長期間使用しているとバッテリーが満充電しているのにも関わらず、使用できる持続時間が短くなってきます。

全く同じ規格の新品バッテリー同士ならば並列接続してもそれほど問題ないですが、私のように貰ってきた廃バッテリーを並列化する場合は少々問題があります。

それは、廃バッテリーの電圧や容量が様々なので並列接続した場合は電圧の高いバッテリーから低いバッテリーへと電流が流れ続けてしまう現象が起こるのです。

そうすると、今度は放電して電圧が下がったバッテリーへと電流が逆流をするのです。

このように、バッテリーを並列化するとバッテリー間に流れ続ける循環電流のせいでバッテリーの劣化が進んでしまうようです。

バッテリー間に流れ続ける循環電流

ダイオードを使って整流

単純に考えて循環電流を阻止するにはダイオードを使えばいいのではないかと思い、試してみることに。

でもバッテリーからインバーターに流れる大電流に耐えることができるダイオードなどあるのかと思い調べてみました。

するとアマゾンで意外とあっさり見つける事が出来ました。

購入したのは【15A ショットキー バリア ダイオード】
・15A時最大0.5Vの電圧降下

ショットキー バリア ダイオードは順方向の電圧降下が低いので、ダイオードを挿入することによって入出力電圧が下がることを最小限に抑えてくれそうです。

購入時の価格は10本セットで400円。

ダイオードを使って循環電流を整流

バッテリーに接続しているケーブルは14sqと太いので、ダイオードとの接続はハンダ付けを行いました。

より線がバラバラにならないようにビニールテープで保護した後は結束バンドで固定。

14sqケーブルとダイオードはハンダ接続
14sqケーブルとダイオードはハンダ接続して結束バンドで固定

しかし、ハンダが上手く付かない事があったので、その後はリングスリーブを使って圧着しました。

使用したのはリングスリーブの中サイズ。

14sqケーブルとダイオードはリングスリーブを使って圧着

ケーブルのより線がリングスリーブの中に納まります。

ケーブルのより線がリングスリーブの中に納まる

ダイオードをリングスリーブの中に一緒に入れて。

ケーブルとダイオードがリングスリーブの中に納まる

リングスリーブ用の圧着工具を使って、しっかりと圧着します。

圧着ペンチは電気工事士の試験を受けたことのある方なら持っていると思いますが、使った事がない方が大半ではないでしょうか。

最近はアマゾンでお安く売っているみたいですね。

ケーブルとダイオードをしっかりと圧着

ちょっと高価ですが、圧倒的に電圧降下が少ない「理想ダイオード」という商品もある。

まだ試してはいませんが、出力側に挿入すれば消費電力が大きな電気製品も使えそうですね。

チャージコントローラーの入力側

チャージコントローラーはバッテリーからの電圧を一旦入力してその電圧に応じた電力を供給する仕組みになっています。

なので、チャージコントローラー側にダイオードを挿入するとバッテリーの電圧を感知できないのでので充電を行いません。

これは困った…

考えた末、1個のバッテリー(第1バッテリー)だけをダイオードの接続をせず、フリーにした状態で犠牲になってもらう事にしました。

こうすることで、充電時はこの第1バッテリーに応じた電圧で充電ができ、使用時はこの第1バッテリーは他のバッテリーを充電しながら負荷側へ電流が流れる形になります。

なので、循環電流は流れません。

ダイオードとチャージコントローラーとの接続は、各ケーブルを管理しやすいように端子台を使っています。

そして、充電側のダイオードの発熱はどうかと言うと。ほのかに暖かい程度。

後日、ホームページの閲覧者様から「チャージコントローラーとバッテリーの間に相互方向のダイオードを接続するのはどうか」というアイデアを頂いたので一か月ほど試してみました。

しかし、この方法は私が使っているMPPT制御方式のチャージコントローラーでは正常なバッテリー電圧を感知できないようで、快晴の日には13.7V(フロート充電電圧)を過ぎても電圧が上昇し続け14Vを超えてしまう。

更にチャージコントローラーの充電電圧よりもバッテリー電圧の方が上昇するという奇妙な現象も起こったので、危険を感じて中止しました。

チャージコントローラーからの入力側にダイオードを挿入

バッテリーの出力側

バッテリーの出力側にもダイオードを接続しています。

4個のバッテリーからそれぞれ独立して電力を供給する形になっています。

1個のダイオードには最大15Aが流せるので、単純に計算すると最大で合計45Aの電流が流せます。実際は発熱対策をしないと無理ですが…

それとインバーターに接続しているのはVVFケーブルなので、そんな電流は流せませんが。

写真ではダイオードを取り付けたバッテリーからのケーブルは3本しか接続していませんが、1本はダイオードを挿入していないのでケーブルを逆流して他の3個のバッテリーを充電しながら負荷側へ電流が流れています。 なので、どちらでも構わないと思います。

バッテリーからの出力側

ヒューズの取り付け

チャージコントローラーと接続するバッテリーのプラス側には安全の為にヒューズを取り付けています。

車のヒューズを使用するヒューズホルダーです。現在は100Wのソーラパネル一枚だけなので15Aを使っています。

バッテリーのプラス側にヒューズを取り付け

長期間、家を留守にする時などはこのヒューズを抜いておけばバッテリーがシステムから切り離されるので安全です。

ただし、晴れた日にヒューズを取り付けるとバッテリーとの電圧差が生じて恐ろしいほど火花が上がりますのでソーラーパネルに毛布などを被せて発電を遮断してから接続しないと危険。

そして、チャージコントローラーの多くはバッテリーを接続した後にソーラーパネルを接続しないと充電を開始しないので、リセットボタンのないコントローラーは接続を再度行わねばならないものもあります。

また、チャージコントローラーによっては故障の原因にもなりますので要注意。

バッテリーに15Aヒューズを設置

全体の配線

配線の全体です。

ダイオードを使ったバッテリーの並列化

第1バッテリー(12.98V)

このバッテリーにはダイオードが接続されていません。

ダイオードを使ったバッテリーの並列化(第1バッテリー)

第2バッテリー(13.09V)

ダイオードを使ったバッテリーの並列化(第2バッテリー)

第3バッテリー(12.97V)

ダイオードを使ったバッテリーの並列化(第3バッテリー)

第4バッテリー(12.73V)

4個のバッテリーはすべて並列接続されていますが、電圧がそれぞれ違うのでダイオードで制御されていることが分かります。

ダイオードを使ったバッテリーの並列化(第4バッテリー)

そして、最後にチャージコントローラーに接続して充電を開始するとダイオードを接続していない第1バッテリー以外は同じ電圧になりました。

ダイオードを使ったバッテリーの並列化で充電中

【2か月後】

後日、普通車用の使用済みバッテリーを知人に頂いたので第5バッテリーとしてダイオードを使用し、並列接続。これで容量が大幅にアップしました。

このようにバッテリーの性能や容量が違っても循環電流は流れないので、バッテリーを使用していない時でも減っていくことはありません。

普通自動車用と軽自動車用バッテリーの並列化

ショート防止の為に脱着が容易なターミナルカバーがあると便利です。

【6か月後】

バッテリーを並列接続してから半年が経過して冬になり、日照時間が短くなってきたので充電効率が落ちてきました。

何故だろう?と色々と調べたところ、あることに気付きました。

今、自分が使用しているチャージコントローラーは充電しているバッテリーの電圧が13.7Vになるとフロート充電に切り替わります。

このバッテリー並列化のシステムでは一つの軽自動車用のバッテリーの電圧に応じて充電をしていました。

ダイオードが接続されていないこの軽自動車用のバッテリーは他のバッテリーと比べて充電効率が良いので、いち早く13.7Vまで電圧が上がります。

すると、他のバッテリーはまだ満充電になっていないのにもかかわらずフロート充電に切り替わってしまうので、充電不足になってしまう事がわかりました。

なので、今までチャージコントローラーと直結していた第1バッテリー(軽自動車用)の代わりに充電に時間がかかると思われる容量の大きな第5バッテリー(乗用車用)を使ってフロート充電になる時間を遅らせて様子をみることにします。

普通自動車用と軽自動車用バッテリーの並列化

【18か月後】

知人にまた軽自動車用のバッテリーをもらったので更に2個追加。これで7個のバッテリーが並列化されています。 さすがに100Wのソーラーパネル1枚では、なかなか満充電にならなくなってきました。

そして、全てのバッテリーをボックス内に収めるために配置を変えました。

バッテリーを一列に並べて配置している時はプラス端子とマイナス端子の接触の危険はありませんでしたが、今度の配列はその危険があります。

太陽光発電でバッテリーの並列化して18か月後

端子台の台座にコンパネを取り付けて、ケーブルを結束バンドで固定しています。

こうすることで、マイナス端子に誤ってプラス側のケーブルが接触する事を防いでいます。

念の為にバッテリーのプラス側ターミナル端子も絶縁テープで覆いました。

バッテリーの並列化した場合に便利な端子台

バッテリー並列化の回路図

専門家から見ると回路に不具合等があるかもしれません。

あとダイオードの電圧降下分、充電効率と負荷の使用効率が落ちていると思います。

なので、自己責任の上でご参考になさってください。

※2018年9月10日(旧回路図)

画像をクリックで拡大

この並列化回路の問題点

このバッテリーを並列化した回路には他にもいくつかの問題点があります。

①並列化されているバッテリーの中で、もし一つでも劣化して極端に電圧が下がってしまった場合、夜間になるとチャージコントローラーと直結されている(ダイオード無し)電圧感知用のバッテリーだけが劣化したバッテリーを充電し続けます。

日中ならばソーラーパネルから充電をするので問題ありません。 しかし、電圧感知用のバッテリーはダイオードで制御ができないので、夜になると全てのバッテリーを充電するような形で負荷側に電流が流れます。

劣化したバッテリーはいくら充電をしても電圧が上がらないので、そのうちに電圧感知用のバッテリーの電圧が下がってきます。 そして、電圧感知用のバッテリーが11Vを下回るとチャージコントローラーの安全装置が働き、太陽が昇って来ても充電が停止してしまう現象が起こります。

②太陽光発電をしていない夜間でもチャージコントローラーは作動しています。 そして、その電源は電圧感知用のバッテリーからのみ供給されています。

このバッテリーは使用する電気製品とチャージコントローラーの両方から電気を使われるので、劣化するのが早くなります。

③並列化されるバッテリーが増えると使用できる蓄電容量が増えるのですが、その分ダイオードの数も増えるのでダイオードによる電圧降下で充電効率が落ちます。

そう考えると、軽自動車用の小さなバッテリーをいくつも使うより大きな乗用車用のバッテリーを使って接続個数を減らす方が良い。

ダイオードを使ったバッテリー並列化の回路図

夜間自動オフ装置入りの回路図

上記の①と②の問題を解決するために、夜間になると電圧感知用のバッテリーとチャージコントローラーを切り離す回路を入れてみました。

夜間や雨の日が続いて発電が出来ていない時でも、常時、ダイオード無しの電圧感知用バッテリーだけがチャージコントローラーから電源を奪われ続けているので、このバッテリーだけが11Vを下回ることもしばしばあります。

そのような場合はチャージコントローラーとバッテリーの配線の間に「夜間は自動で配線をカットするスイッチ」を入れる事で酷使されているダイオード無しのバッテリーの劣化を最小限に食い止める事ができます。

こちらのリンク先で詳しく紹介していますので、ご参考になさって下さい。

夜間自動オフスイッチを入れて、バッテリーを7個並列にした現在の回路図。

※2021年2月 5日更新

画像をクリックで拡大

バッテリー収納ボックスを自作

【2年3か月後】

今までバッテリーケースとして使用していた車載用の収納ボックスでは、配線の取り回しが困難でショートの危険性もありました。

元々、廃バッテリーを使ってシステムを組んでいるのでバッテリーの入れ替えをすることも度々あります。

その際に、どれがどの配線だったか迷うことも多い。

なので、バッテリーを管理しやすくメインテナンス性の高い収納コンテナを自作してみました。

バッテリーの並列化
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【太陽光発電】

自然災害が多発している今、再生可能エネルギーが見直されています。空地だった場所がいつの間にかソーラーパネルが敷き詰められて広大なメガソーラー発電所になっていたりします。

新興住宅街には屋根にソーラーパネルを設置して自家発電している新築住宅もあちこちで目につきますね。
灯油で使う石油ボイラーやストーブを撤去してオール電化にしている家庭も多いのではないでしょうか?

太陽光発電をしている家庭のほとんどは売電を目的として設置しているので、ちょっとポケットマネーで始めようかという訳にはいきません。

このページでは、オフグリッドのソーラー発電を自動車のバッテリーに蓄電して夜間に使用するといった独立型太陽光発電システムの制作について説明しております。

電気を扱うので取り扱いを間違えると火災や火傷などの危険を伴います。自己責任の上、十分ご注意願います。

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太陽光発電でのバッテリー並列接続
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